球欠(球帽)の体積(その3)と3円柱の交わり

球台と球欠(球帽)の体積 - 球面倶楽部 零八式 mark II

別館で
2005年(平成17年)東京大学前期-数学(理科)[6] - [別館]球面倶楽部零八式markIISR
のことを書こうと思った(まだ書いていない)ときに,昔中学2年生に軸が同じ点に交わり互いに直交する同じ半径をもつ3つの円柱の交わりの体積を積分を用いずに求める話をしたことを思い出した。そのときに使った

半径 r の球の端から h0\lt h\lt r) で切り落とした球欠の体積の求め方

についてのメモ.前にも書いたかも知れない.

球欠の体積を V とする.a=r-h とする.
x^2+y^2=r^2x^2+y^2=a^2 で挟まれた円環を x 軸のまわりに回転させてできる球から球を刳り貫いた立体の x=u-a\leqq u\leqq a)における断面積は
\pi\{(r^2-u^2)-(a^2-u^2)\}=\pi(r^2-a^2)
で一定であることに注意すると,立体の体積は
\dfrac{4\pi}{3}(r^3-a^3)=2V+\pi(r^2-a^2)\cdot 2a
と2通りで表すことができる.

よって球欠の体積は
V=\dfrac{2\pi}{3}(r^3-a^3)-\pi(r^2-a^2)\cdot a=\dfrac{\pi(r-a)(2r^2-ra-a^2)}{3}=\dfrac{\pi h^2(3r-h)}{3}
となる.

なお,3円柱の交わりについては,a=\dfrac{\sqrt{r}}{\sqrt{2}} のとき V=\dfrac{(8-5\sqrt{2})\pi}{12}r^3 となるので,その体積は
2\sqrt{2}r^3+6\cdot V\cdot \dfrac{4}{\pi}=(16-8\sqrt{2})r^3
となる.

とまぁ、こんな感じで

2024.04.22追記

mathlog.info

を参考にして3円柱の交わりの体積を計算したのがこちら↓

備忘録:円錐・円柱・平面のみで囲まれた立体の体積を一瞬で求める方法 - 球面倶楽部 零八式 mark II

はてな記法の罠

はてな記法
「((」
と開き括弧を2つつなげると、たまに注釈になってしまう。

再現性はまだ不明(知られていると思うが調べんのが面倒)。

とりあえずスペースを入れて
「( (」
で回避できるので先送り。