備忘録:点と直線からの距離の和差が一定である点の軌跡

回転拡大して平行移動すると x 軸と (0,1) として設定すれば良い.すると和と差が一定の軌跡において結局 k\gt 0 として
\pm y\pm \sqrt{x^2+(y-1)^2}=\pm k(複号はいずれかが選択される)
という条件が得られるので
(x^2+(y-1)^2)=(y\pm k)^2
を満たすことが必要となる.つまり k\neq 1 のとき
y=\dfrac{1}{2(1\pm k)}(x^2+1-k^2)
の2つの放物線の一部であることがわかる.

なるほど、放物線なんだ.

なお k=1 のときは x=0 の一部となる
(和が 1 となるのは 0\leqq y\leqq 1 の部分,
差が 1 となるのは y\leqq 0,1\leqq y の部分)

ちなみに積が一定のものは4次曲線
y^2\{x^2+(y-1)^2\}=k^2
となり,x\to+\inftyy^2\to 0 となるので x 軸を漸近線とする 2 つの曲線が存在する.

y\lt 0 の部分の曲線は k の値にあまりよらないが,y\gt 0 の部分の曲線は k の値依存する.
k=\dfrac{1}{4} で自己交叉し,0\lt k\lt \dfrac{1}{4}x 軸を漸近線とする 2 つの曲線と (0,1) をかこむ閉曲線となる.

偏差値8億


とあるメディア系の販促ポストで「誰それがもし偏差値8億だったら」という文言が使われているのを見かけて、世間一般では「偏差値」という指標に「8億」なんて数値が存在し得ると思われているのだなと知り、背筋が寒くなったでござる(多分まだ「5000兆円」の方がマシだと思う)

偏差値は全実数をとりうるので

「偏差値」という指標に「8億」なんて数値が存在し得る

というのは正しい.

ただ、試験で偏差値8億を出すために必要な最小人数は受験者6399999200000026人(6399兆9992億26人)の試験(このとき6399999200000025人が同じ点数で、残りの1人がそれよりも高い点数となれば良い)なので地球上の試験では存在し得ない

というのも正しい.

どちらの意味で言っているのかちゃんと書かないといけない.

なお、5000兆円と並べているので、個人資産5000兆円は現実では今のところないというつもりなのだろうが、実際に発行され流通した最高額は1垓ペンゲーなので(10垓ペンゲーは印刷されたが発行されなかった)、個人資産が垓(1億兆)という単位を持った歴史はある.最近では2008年に発行された100兆ジンバブエ・ドル札とかね.2008年頃だと、個人資産5000兆ジンバブエ・ドル(日本円換算15円)を達成するのはたやすい.

なお、100兆ジンバブエ・ドル札の取引価格が数万円ぐらいというのも趣が深い
(ネットで証明書付きで4万円というのがあった).

備忘録:複素平面上の三角形の決定問題

複素数平面上で,3\mbox{O}(0)\mbox{A}(\alpha)\mbox{B}(\beta) は三角形の 3 頂点であり,
\alpha^7+\beta^7=(\alpha+\beta)^7
をみたすとする.このとき \triangle\mbox{OAB} はどのような三角形か.

2024年第一回K大実戦の問題らしい.

2023年(令和5年)九州大学前期-数学III[1] - [別館]球面倶楽部零八式markIISR

と同じように考えれば

[解答]
\dfrac{\beta}{\alpha}=x(三角形の成立条件から x\neq\mathbb{R}) とおくと
1+x^7=(1+x)^7
から
7x(1+3x+5x^2+5x^3+3x^4+x^5)=7x(x+1)(x^2+x+1)^2=0
となり,x\neq\mathbb{R} から x^2+x+1=0 となり,\omega=\cos\dfrac{2\pi}{3}+i\sin\dfrac{2\pi}{3} を用いて x=\omega,\overline{\omega} となるので,\angle\mbox{AOB}=\dfrac{2\pi}{3}\mbox{OA}=\mbox{OB} の二等辺三角形となる.

のようになる.因数分解については,やはり相反方程式を試す前に 111^2=12321 を思い出すと良い.

もともと \alpha,\beta についての対称式なので3辺をなす複素数として
p=0-\alphaq=\alpha-\betar=\beta-0p+q+r=0
と置いて
2023年(令和5年)九州大学前期-数学III[1] - [別館]球面倶楽部零八式markIISR
と同じように p,q,r についての式を作るのはお薦めしない.右辺の \alpha+\beta\alpha-(-\beta) と見て,\mbox{C}(-\beta) を持ち出す方が簡単になることはすぐに見えるので
p=0-\alphaq=\alpha-(-\beta)r=(-\beta)-0p+q+r=0
と置く方が自然だからである.

[大人の解答]
\mbox{B}\mbox{O} について対称移動した点を \mbox{C}(-\beta) とし,p=0-\alphaq=\alpha-(-\beta)r=(-\beta)-0p+q+r=0)と置くと,
p^7+q^7+r^7=0
が成立する.ここで p,q,r7 次の同次対称式 p^7+q^7+r^7 を基本対称式
s_1=p+q+rs_2=pq+qr+rps_3=pqr
で表したときに s_1 が登場しない項は s_2^2s_3 しかないので,s_1=0 ならば
p^7+q^7+r^7=Ks_2^2s_3
が成立する.ここで p=q=1r=-2 とおくと -126=-18K から K=7 となり,よって
p^7+q^7+r^7=7(pq+qr+rp)^2pqr=0
が成立する.ここで p,q,r は三角形の3辺を表す複素数で 0 でないことから
pq+qr+rp=0
となり,よって p^2+q^2+r^2=(p+q+r)^2-2(pq+qr+rp)=0 となる.よって \triangle\mbox{OAC} は正三角形となり,\triangle\mbox{OAB}\angle\mbox{AOB}=\dfrac{2\pi}{3}\mbox{OA}=\mbox{OB} の二等辺三角形となる.

備忘録:射影変換

単位円を単位円に移し,原点以外の円の内部(円周を除く)の点 (0,p) を原点に移す射影変換は
(x,y)\mapsto\left(\dfrac{\sqrt{1-p^2}x}{1-py},\dfrac{y-p}{1-py}\right)
である.

というのを思い出した.