大学入試の受験料は高いのか?

コメンテーターが「高くない受験料を払っているのに」とか言ってるけど、国立大学の検定料はたった1万7000円なのだが。大学や学部によるが4科目も試験を受けられるのに。というと模試はもっと安いとか言う人もいるが、大学入試と模試は同列には語れない。

大学入試は採点能力はともかく、労働単価の高い大学の先生が後から訴えられないように慎重に採点をし、不測の自体に備えて予備のセットも作っておく。出来が悪い問題を全員0点にして全員不合格にする訳にはいかないので採点基準は受験生の出来不出来で変更され、全部やり直しということもある。もっとも、検定料で集めたお金のうち、どれだけが採点する教授や准教授のギャラに消えるのかは知らんが。

それに比べて、と言っても、私が大学1年生のときにやっていた大手予備校の採点バイトの話ではあるが、模試のあとに採点基準の説明会があって自宅に持ち帰って採点をする。採点基準の公平性を保つために誰でも簡単に機械的に採点できるように、基準に従ったポイントのあるなしで、all or noting で採点される。だから東大系の模試などでは、殆ど0点でトップの偏差値が100以上になったりするのだ。そもそも、予備校の模試はそれ自体が広告なので費用対効果が多少悪くても構わない。

まぁ、入試と模試の比較はともかく、コメンテーターのギャラ時給は1万7000円より高いだろ。ごうつく偽慈善事業婆の講演料100万、というよりもましかも知れんが。

別のコメンテーターが、「入試の方法がおかしい。個性でも選ぶべきだ」とかまた阿呆なことを言っていた。大学は勉強しに行く所なのだが。勉強するための大学と、そうでない大学とで違う名前にすればいいのに。