メンケ,離散インバース理論

3月頃に書いたと思うが、

離散インバース理論―逆問題とデータ解析

離散インバース理論―逆問題とデータ解析

が届いたので読み始める。とは言え、流し読みなのだが。

インバース理論を実際に使用する人は、自分が本当に知りたい情報と、あたえられたデータセットから実際に得られる情報とのあいだで、さまざまな妥協を強いられるのがふつうである。

という言葉は、どこかで使おう。実の所、腑に落ちたのは

インバース問題に対するもっとも単純な種類の解は、モデル・パラメーターの推定値である。推定値は、一般に、インバース問題に対するもっとも役にたつ種類の解である。しかし、まさにそのことが大きな誤解をまねくことがおおいのである。たとえば推定値そのものからは、解の良否についてはなにもわからない。

という記述。決定論的な推定から確率論的な推定へ滑らかに繋ぐための記述で、これほどスマートなものなないんじゃないかと思う。このことから、

モデル・パラメータの存在する範囲を提示することは、一般化すれば、モデル・パラメータがしたがう確率分布を完全に規定するということである。

と著者は述べる訳だが、このあたりの記述ってベイズ推定の話をするときに使えそう。で、大学の講義のレポート問題になりそうな問題を作ってみたが、ちゃんと解けるかどうか心配なので、考えようとしている間に、本を読んでいる時間がどんどん減っていく。

いや、ブログなんかやっている暇がないだろう。