の偶奇についての話と同じ。
(1) が持つ素因数の個数はである。
(2) である。これは一般にまたは
となることからわかる。
(3) の等号成立はが任意のについて成立すること。
つまり、進数におけるの筆算において繰り上がりが生じないことが必要十分条件となる。
(4)よってがで割り切れない条件は進数におけるの筆算において繰り上がりが生じないこととなる。
このことから、例えば、が5の倍数となる条件を考えると、であるから、5進数表示で、
つまりのときに5で割り切れないことがわかり、が5の倍数となる条件を考えると、であるから、5進数表示で、つまりのときに5で割り切れないことがわかる。
なお、二項係数が合成数で割り切れる条件は難しいと思う。
例えば、二項係数が8で割り切れない必要十分条件は、2進数におけるの筆算において繰り上がりが2回までしか生じないことになるが、まぁ、これは面倒くさい。
2020.07.11追記
大学への数学2001年2月号に雲幸一郎さんの「素数で何回割り切れるか」という記事に
「p進展開で a+b を計算するときに"繰り上がり"が何回起こるかで決まります。」
とあったので、結構良く知られている結果のようだ。
でも、p=2 の場合にビット演算子で繰り上がり判定するのは、
(これも良く知られているのだとは思うが)まだ見たことない。