双曲線の準円の普通の解き方

双曲線 \dfrac{x^2}{a^2}-\dfrac{y^2}{b^2}=1 に点 (p,q) から直交する2接線が引けるような (p,q) の条件を求める.

この双曲線に x 軸に平行な接線は存在しないので直交する2接線の一方が y 軸に平行となることはない.よって接線を y=m(x-p)+q として良い.

接線の式を \dfrac{x^2}{a^2}-\dfrac{y^2}{b^2}=1 に代入して y を消去して整理して
(b^2-a^2m^2)x^2+2a^2m(mp-q)x-a^2(mp-q)^2-a^2b^2=0
となり,この重解条件から

b^2\neq a^2m^2 かつ a^4m^2(mp-q)^2+(b^2-a^2m^2)\{a^2(mp-q)^2+a^2b^2\}=0

整理して

b^2\neq a^2m^2…① かつ (p^2-a^2)m^2-2pqm+q^2+b^2=0…②

となる.②は m の2次以下の方程式であるから,点 (p,q) から直交する2接線が引けるとき,

②は m2次方程式で相異2実解をもち解の積が -1 である.

つまり p^2\neq a^22次方程式),p^2+q^2=a^2-b^2(解の積が-1) が必要である.

このとき②の判別式は
4p^2q^2+4(p^2-a^2)^2\gt 0
p^2\neq a^2より判別式が0にはならない)
となり確かに相異2実解をもつ.
(注:この議論は不要(⇒後述))

①(b\neq \pm am)のとき②はbp\neq \pm aq となるので

p^2+q^2=a^2-b^2 ならば p^2\neq a^2に注意すると,求める条件は

p^2+q^2=a^2-b^2 かつ bp\neq \pm aq

となる.

②が確かに相異2実解をもつことを確認していない解答が多い.もちろん実数係数の2次方程式の2解の積が負となるならば相異2実解をもつことは言えるので確認する必要はないのだけど,理解した上で確認していないのかどうかは解答からだけだと判断できないなぁ。