備忘録:ネストすごろく(その2)

備忘録:ネストすごろく - 球面倶楽部 零八式 mark IIのつづき)

ゴールしたという条件つきのサイコロを振る回数の期待値 E について考える.
ここでネストすごろくでゴールする確率を P\approx 0.54768380 とおく.

「第2層に落ちて(その後もっと下の層に落ちるかも知れないが)第1層に這い上がってきた回数が i 回でゴールするときの期待値は,求めるべき期待値 E が存在するならば
iE+(i+1)(植木算)
となるので,期待値のみたすべき方程式は
E=\dfrac{1}{7776P}\Bigl\{P^5(5E+6)+29P^4(4E+5)+330P^3(3E+4)+1800P^2(2E+3)+4320P(2+E)+1296\times 1\Bigr\}
が成立する.F=E+1 とおくと
F=\dfrac{1}{7776}(5P^4+4\times 29P^3+3\times 330P^2+2\times 1800P+4320)F+2=f'(P)F+2
f(x)は前記事の f(x))となり,よって
F=\dfrac{2}{1-f'(P)}
となり,求める期待値 E
E=\dfrac{2}{1-f'(P)}-1=\dfrac{1+f'(P)}{1-f'(P)}=12.316507\cdots
となる.