De Moivre–Laplace theorem

この証明の、Wikipedia微分方程式の解の一意性を用いた証明はなかなか良い。

De Moivre–Laplace theorem - Wikipedia

正規分布 N(\mu,\sigma^2) のみたす微分方程式
\dfrac{f'(x)}{f(x)}\cdot\left(-\dfrac{\sigma^2}{x-\mu}\right)=1
where
\int f(x)dx=1

で,二項分布 B(n,p) のみたす差分方程式は q=1-pk=np+c\sqrt{npq}
正規分布zx=\mu+z\sigmaと対比せよ)
\dfrac{p(n,k+1)-p(n,k)}{p(n,k)}\cdot\left(-\dfrac{\sqrt{npq}}{c}\right)
=\dfrac{np-k-q}{kq+q}\cdot\left(-\dfrac{\sqrt{npq}}{c}\right)
=\dfrac{-c\sqrt{npq}-q}{npq+cq\sqrt{npq}+q}\cdot\left(-\dfrac{\sqrt{npq}}{c}\right)\to 1n\to\infty

普通の,スターリングの公式と
\log(1+x)マクローリン展開を用いた近似に比べてスマートだ。

なお,\log(1+x)マクローリン展開を用いた近似を厳密に不等式に落とすのは難しそうだ。というのも\log(1+x)マクローリン展開が収束するのは -1\lt x\leqq 1 であり,x=-1 に漸近線をもつので,どのように多項式で評価しても x\approx -1 のあたりでは不等式の評価が破綻するからである.