平方剰余の相互法則

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の証明は正しくない。

14分30秒ぐらいから始まる

「同様に議論していくと、pyq で割った余りを r' とすると、r'\dfrac{q}{2} よりも大きいものの個数 m は、y=\dfrac{q}{p}x-\dfrac{1}{2}y=\dfrac{q}{p}xとの間の格子点の数と一致する。」

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はウソ。

su-hai.hatenablog.com

にあるように
x=\dfrac{p}{q}y+\dfrac{1}{2}x=\dfrac{p}{q}y
との間の格子点の数と一致する

というのが正しい。つまり y=\dfrac{q}{p}x-\dfrac{1}{2}y=\dfrac{q}{p}x-\dfrac{q}{2p} の間の格子点の数を考えるのがポイントとなる。

この2直線が \left(\dfrac{p+1}{4},\dfrac{q+1}{4}\right) に関して点対称にあることが最も重要なポイントなのだから、この間違いに気付けないのは致命傷。

もとの動画だと、y=\dfrac{q}{p}x+\dfrac{1}{2}y=\dfrac{q}{p}x-\dfrac{1}{2}\left(\dfrac{p+1}{4},\dfrac{q+1}{4}\right) に関して点対称であることを利用しているけど、この2直線は \left(\dfrac{p+1}{4},\dfrac{q+1}{4}\right) に関して点対称ではないので証明が破綻している。p\neq q なら \left(\dfrac{p+1}{4},\dfrac{q+1}{4}\right) が真ん中の線y=\dfrac{q}{p}x に乗らないことはすぐに気づくと思うのだが。