放べきの定理(と円と放物線が4点で交わるとき)

定放物線 y=ax^2+bx+c と 定点 \mbox{A}(p,q) を通る直線 y=m(x-p)+q が2点 \mbox{P}(\alpha,\ast)\mbox{Q}(\beta,\ast) で交わるとき,

ax^2+bx+c-\{m(x-p)+q\}=a(x-\alpha)(x-\beta)

因数分解できることから x=p を代入して

(p-\alpha)(p-\beta)=\dfrac{ap^2+bp+c-q}{a}=(定数)

となることから,\rm A,P,Qx軸に正射影した点をそれぞれ\rm A',P',Q' とするとき,線分長の積

\rm A'P'\times A'Q'

が一定となるのが放べきの定理と呼ばれているものである.

これから円と放物線が4点 \rm P,Q,R,S で交わるとき,\rm PQ\rm RS の交点を \rm A とし,\rm PQ\rm RS の傾きをそれぞれ m,m' とし,\rm A,P,Q,R,Sx軸に正射影した点をそれぞれ\rm A',P',Q',R',S' とするとき,

\rm P,Q,R,S が同一円周上
\rm AP\times AQ=AR\times AS
(1+m^2)\rm A'P'\times A'Q'=(1+(m')^2)\rm A'R'\times A'S'
m^2=(m')^2
m+m'=0(∵m\neq m'

が言える.以前の
単位円周上の異なる4点を含む2次関数が存在する条件 - 球面倶楽部 零八式 mark II
円と放物線が4点で交わるとき,4点のうち2点を結ぶ直線の傾きと、残りの2点を結ぶ直線の傾きの和が 0 となること - 球面倶楽部 零八式 mark II
にはこの方法について述べていなかったので、ここで述べておくことにする.