いわゆる1/6公式って「与えられた二次関数と直線の囲む面積」は、(直線によらずに)囲んだ区間の大きさだけで決まることを主張しているわけなんですが、それって結構非自明で面白いですよね。
— tsujimotter 日曜数学者 (@tsujimotter) 2023年2月5日
(さらにいえば、面積の大きさは囲んだ区間の大きさの3乗に比例するというのも面白い。)
与えられた2次関数は として良く,これと直線 で囲まれる部分の面積は、カヴァリエリの原理から, と 軸で囲まれる部分の面積に等しいのだから,「 と 軸で囲まれる部分の面積」が囲んだ区間の長さで決まることは自明ではないかと思う(何をもってして自明であるかという問自体が人によって異なるので自明か否かを議論すること自体が無意味ではあるのだが)。
面積の大きさが区間の長さの3乗に比例するのは、2次関数の原始関数が3次関数になることから、まぁそうだなという感じ(1/3公式の帰結からもそりゃそうなのだが)。
多項式の積分が1次上がることをして、ふと、大学生のとき、バイト先で高1の生徒から「通常、 の原始関数は の形をしているのに の積分は定数関数にならないのはそうだとしても、何故 の形からはみ出るのかわからない」と問われて答に窮してしまって「有理数列の極限が有理数からはみ出ることもあるからねぇ」と誤魔化したことがあることを思い出した。当時、数学者になるような人はこういう疑問を作れる人なんだなと思って、数学に問いかける才能のない自分に絶望したことを思い出した(彼女も自分が数学を諦めた切っ掛けの一人なのだが、彼女は素晴しい業績を上げていたものの、何か数学より好きなものができたとかで数学者を辞めてしまったという話を8年ほど前に人伝に聞いた)。