楕円の準円(幾何で導く)

そう言えば、今から30年程前に、SヨビガツコウのK先生に楕円の準円を幾何で求める方法を教えていただいたことを思い出した。
もちろん、答が円になることを知った上での方法となる。

楕円の長半径、短半径をそれぞれa,bとする。楕円の中心をOとする。

(1) 焦点から出た光は、どの方向の光でも、楕円で反射した後、もう一方の焦点に到達する。

(2) 楕円の直交する接線l_i(i=1,2)の接点をT_iとし、交点をPとする。焦点をそれぞれF_iとする。F_il_iについて対称移動させた点をG_iとする(i=1,2)。このとき、F_i, T_{2-i},G_{2-i}は同一直線上にあり、F_iG_{2-i}=2aが成立する。

(3) 3辺相当により\triangle P F_iG_{i-2}\equiv \triangle P F_{2-i}G_iとなる。これから\angle F_1P G_2=\dfrac{\pi}{2}が言える。

(4) ピタゴラスの定理により、PF_1^2+PF_2^2=4a^2となり,中線定理によりPF_1^2+PF_2^2=2(OP^2+OF_1^2)=2(OP^2+(a^2-b^2))であるからOP^2=a^2+b^2となる。

2019.02.28 誤植の訂正。\angle T_1P T_2=\dfrac{\pi}{2}なので、\angle F_1P F_2=\dfrac{\pi}{2}が言える訳がない(必ず\angle F_1P F_2\lt\dfrac{\pi}{2})。